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警備員指導教育責任者によるコラム。警備業界資料。防犯・防災に関する資料。
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社団法人全国警備業協会 専務理事の無責任な労務費調査の協力依頼について憤りをブログを以前に書きました。
まあ、警備員の待遇に非常に大きな問題のため、憤りが先行して批判的に思わず書いたわけです。
しかし、自分のブログをあらためて見直すと、すこし主観が強すぎると感じるため、全国警備業協会が実施している公共事業労務費調査に対する取り組みを紹介しておきます。
全国警備業協会も、交通誘導警備員の労務単価について非常に大きな問題であるという認識に変わりありません。
このため、改善に向けた取り組みとしてモデル地域を設定し、重点的に調査票記載に関する教育等を実施しています。
労務費に計上できるものを、正しく記載することにより労務費を向上させようというものです。
本来、労務費調査は正しい設計労務単価を算出するためですので、国土交通省の調査目的に反することなく、待遇改善をはかる取り組みを実施しているわけです。
ですので、警備業協会が何もしていない訳ではないのです。
しかし、この方法には当然大きな問題があり、正しい実態示すだけですでに低待遇である警備員の待遇を大きく改善することはできません。
現場サイドの警備員から見ると、やはりもっと抜本的な対策が必要だと思います。
また、警備員の低待遇問題は、調査後の設計労務単価の取扱方法について、警備会社や建設業者が無知であるという問題もあります。
設計労務単価の取り扱いについては、かなり長くなるためまた後日記載します。
最近、国土交通省の公共事業労務費調査の話ばかりでなんですが、まあ、シーズンですので。
これはその労務費調査に対してある地域の警備業界内で行われた対策会議の話です。
以前、このブログで全国警備業協会のあまりにも無責任な調査協力依頼をかきました。
まあ、業界団体としては立場上仕方がない建て前が半分でしょうが・・・
この無責任な全国警備業協会とことなり、警備会社の経営層をはじめとした各地の警備会社の団体は大きな危機感のもと対策会議を行いその対応を協議しました。
自分こととある警備員指導教育責任者も経営層とともに会議に出席したことがあります。
その会議結果はというと、まあ駄目ですわ(;一_一)
原因としては、
・2号警備を専門とした小規模な警備会社を中心に、労務費に本来積算されるべき法定福利費の未払い(社会保険の未加入)
・非正規労働による低賃金、低待遇の警備員の運用実態。
・調査対象工事へ労務費の高い人員配置の対応不可能。
・労務単価が下がる結果でありながら、元請(顧客)からの協力依頼に逆らえない対応。
・なにより、どこの警備団体にも所属していないた家族経営規模の小さな警備会社の足並みがそろえられない。などなど。
設計労務単価の不満ばかりで、明日の警備業に対する足並みが結局揃いませんでした。
これを思うと、平成19年の北海道での団体不参加を行った行動力。団結力はすばらしいものがあります。
全国の警備会社。
各地の警備業団体も見習うべき部分がありますね。
以下、北海道通信社 2007年10月31日 記事
「警備業団体支部が労務費調査辞退/限界点にある窮状反映/調査の在り方にも一石投じる」
公共事業労務費調査への協力辞退―。公共投資削減に歯止めがかからず、公共工事設計労務単価も下降の一途をたどる中、道内の警備業団体支部が、本年度労務費調査への不参加を決定した。企業の存続に向けてぎりぎりの限界点に達しているという窮状を反映したものだが、調査そのものの課題に対する不満も背景にあるという。現段階では「調査に大きな影響はない」(北海道地方連絡協議会)としており、同様の環境にある躯体、鉄筋などの専門工事業団体も静観する構え。ただ、業界全体が労賃アップという総論では共通認識を持つ中、調査の在り方に一石を投じたもので、今後の動向が注目される。
過去記事 「警備員の労務単価について」
http://keibi.ky-3.net/Entry/36/
国土交通省が実施する公共事業労務費調査。
初めて対象工事にあたり参加する担当者はさぞ不安なことと思います。
まして形だけの経理係や総務係の方も多く、労働法や社保険関係詳しくないかたも多くさぞかし不安な方も多いと思います。
安心してください。
調査に参加する大部分の担当者が似たようなもので、名実共に総務のプロフェッショナルは殆どいません。
そこで、過去に参加したときの公共事業労務費調査の調査会場の様子や質問事項などの体験談です。
調査は、対象工事が決定した通知が元請けにきて、元請けから各下請に調査協力の依頼として案内が来ます。
会場での調査は、事前に各社で作成した調査票の記載内容に誤りや偽りがないかの裏付けをとるために行います。
このため、調査会場の調査官は労務費調査の手引きにかかれた提示資料と調査票の整合性を確認します。
会場の様子は、
会場は各対象工事ごとにテーブルが分かれ、調査員1名が対応します。
各対象工事の元請けを調査した後、順に下請の調査を行います。
元請は対象工事が終わるまで調査に残る必要がありますが、下請は自社の調査が終わった順に終了となり帰れます。
調査時間は、
工事内容や規模に差がありますが、これまでの体験では調査票や提示資料に大きな問題がなければ元請業者30分~40分程度。下請業者が15分~25分程度です。
元請の資料に大きな不備があった場合は、元請だけで1時間以上かかることもあります。
しかし、下請の資料に大きな不備があってもそれほどかかることはありません。安心して下さい。
雰囲気は、
調査と言っても、出来が悪いからどうのこうの・・・と言うものではありませんので、淡々と裏付け資料を確認しているだけですので、特別身構える必要ないです。
調査官の質問内容は、
調査票にかかれた内容の裏付けをするために資料を聞いてくるだけです。言われた者を見せて終了です。
質問の例
・所定労働日数**日とかいてあるのは?
返答例
・就業規則のここに書いてあります。と就業規則を見せる。
他の参加者(担当者)は、
殆どが、経理等の給与担当の普通の事務員です。ですので、女性が半分です。
労務費調査開始当初は、国からの調査依頼なので、総務の役職者が出席しまじめに行っていました。
しかし、いざ行うと業者にデメリットしかなく、だれでもいいし適当にやっとけ・・・という感じになっています。
不参加するとどうなるの?
参加しなくても実害はありません。
しかし、お客さんである元請けからの協力要請ですので、元請けとの今後の取引を考慮して判断すれば十分です。
実際、自分の会社も不参加や、ボイコットしたことがあります。
不参加、ボイコットした理由はホームページで少しふれています。
気になる方はホームページを見て下さい。
警備員の道 > 警備業 > 警備員の公共事業労務費調査
https://keibiin.net/keibiroumu.html
担当の方は、あまり心配しないでがんばってくださいね。
10月も間近となり、公共事業労務費調査の時期となりました。
調査に当り、社団法人全国警備業協会 専務理事の名のもとに協力要請が出ている他、適切に対応をとよびかける内容の文書等が出ています。
ブログで不満を記載することは本望ではありません。
しかし、これまでこの調査の結果、警備員の労務単価が下がり続け、現在では交通誘導員A(検定資格者)8,474円、交通誘導員Bが7,694円と算定され、他の職種よりかなり低い労務単価と算定されています。
調査結果による低い労務単価は、翌年の設計価格に反映され、警備員の待遇が悪化し、その結果さらなる低い労務単価が算定される悪循環が続き現在に至っています。
これに対し、
警備の業界団体は労務単価問題の改善を言いながらも、「調査に真剣に対応を」となんの具体的対策もない調査協力を呼びかけるのは、あまりにも無責任です。
正確な調査は必要です。
しかし、警備業法にかかる教育費、一般の資格等から考えられないほどの無駄に高い検定資格の取得費。
現在、悪化した結果、中小の警備会社で横行する社会保険(健康・厚生・雇用)等を加入していないことによる費用の是正を調査結果に反映させる等を前提に調査を呼びかける等の具体策をとって下さい。
警備業は、民間の営利目的業務であるということを、これまでの官僚出身者である業界団体トップは理解してないんでしょうね・・・
待遇改善のために、業界トップに同じ官僚でも経済産業省や厚労省出身者が坐ってくれることを切に願います。
参考に労務単価 8,474円とは
国家検定資格を有していながら賞与もなにもなしで、
給与 1,059円/時給という積算になります。
これでは、待遇改善はほど遠いです。
このような結果を公にしめす国土交通省の調査に協力しろという業界の発言には毎年のように失望します。